あらすじ
皆川隼人、十六歳。ごく普通の高校生――だった。
ある日突然、剣と魔法の異世界へ召喚された隼人は、リント王国の王女シルフィアたちとともに魔王討伐の旅へ出る。
そして二十年。
数え切れないほどの魔物や魔族との死闘を乗り越え、ついに魔王を討ち果たした隼人は、女神の力によって現代日本へ帰還する。
しかも女神からのご褒美で、地球側の時間は召喚された翌日まで巻き戻されていた。
つまり外見も戸籍も十六歳。しかし中身は異世界で二十年間を生き抜いた歴戦の勇者だった。
さらに異世界で妻となった王女シルフィアまで日本へやって来る。
そんな隼人へ、VRMMO運営会社《アストラル・リンク》の社長である父と、ホワイトハッカーの母から誕生日プレゼントとして最新型VR機器が贈られる。
ただし両親の本当の目的は、自社の新作VRMMOを息子にテストさせることだった。
何も知らない隼人は《ミナト》という名のLv1剣士としてゲームを開始。
選んだのは《リアル姿》、そして《身体操作アシストOFF》。
このゲームでは、現実で身につけた技術がVR世界にも反映される。
ならば――異世界で二十年間磨き続けた、本物の戦闘技術は?
「……魔王に比べれば、ずいぶん可愛い敵だな」
Lv1なのに、攻撃が当たらない。
Lv1なのに、剣技がおかしい。
Lv1なのに、ボスまで圧倒する。
異世界の妻《シルフィー》、現代の少女《ユウキ》とともに始まった冒険は、配信視聴者、掲示板、そして運営までも騒然とさせていく。
これは異世界から帰還した最強勇者が、ただのLv1剣士としてVRMMOを楽しむ物語。