あらすじ
伊塚叶(いつかかなう)、三十五歳独身のブラック企業社畜。
彼には人には話せない黒歴史があった。
学生時代、異世界を題材とするアニメや漫画、ゲームに影響されてオリジナル魔法や異世界の生活の妄想に耽っていた。
科学的メカニズムを応用した理論を基に様々なオリジナル魔法の設定妄想を楽しんだ叶だったが、年齢の上昇と共に叶わぬ妄想に浸ることを辞め、社会人として真面目に生きるようになった。
そんなある日、彼は三十五歳の誕生日に過労で命を落とす。もはやこれまで、叶わぬ妄想は妄想のままと諦観に浸る彼は一拍置いたのち、再び目を覚ます。
そこは見知らぬ天井の広がる部屋だった。
最初は言葉も分からず状況が全くつかめなかったが、しばらくして言語にもなれた彼はここが元いた地球とは異なり魔法が実在する技術として発展した異世界だと知る。
前世では荒唐無稽だった妄想の産物は異世界なら再現可能と判明する。
叶改めフォルド・レイ・ラズフェルドは皇位継承争いそっちのけでオリジナル魔法の開発を進めつつ理想の異世界生活を整えていくが……。