あらすじ
この世界では――文字が、力になる。
特殊な筆と墨を使い、一文字に込められた意味を現実へと変える者たち。
炎を生み出す「火」。
盾を作り出す「盾」。
風を操る「風」。
そんな特殊な力を扱う者たちは、「筆忍」と呼ばれていた。
筆忍を育成する名門・墨影忍術学園。
そこに入学した少年、墨染 駆は――落第寸前の問題児だった。
成績は低い。
体術も普通。
忍術の知識も普通。
しかし、ただ一つ。
「字を書く速さ」と「文字を使うセンス」だけは、誰にも負けなかった。
本人は、それを特別な才能だとは思っていない。
だが、駆の一画は常識を超えていた。
美しく、速く、そして誰も思いつかない使い方で文字を操る。
そんな駆の前に現れたのは、文字を消し去る謎の存在――「消墨」。
なぜ消墨は、駆を狙うのか。
そして、駆自身も知らない「速筆」の秘密とは――?
落第寸前の天才が、一本の筆で学園と世界の運命を変えていく。
これは、少年が自分だけの一画を見つける物語。
――さあ、筆を走らせろ。