あらすじ
地方の公営団地で育った男は、数学だけを武器に外資系証券会社へ入る。
市場の数字を読み、誰よりも早く金利の流れを見抜き、巨額の利益を上げていく。
きっかけは、母がつけていた一冊の家計簿だった。
新聞、外食、そして牛乳。
消されていく生活の項目を見て、彼は「市場が見ている数字」と「人が生きている数字」のずれに気づく。
やがてその読みは大当たりする。
けれど、誰かの不況が自分の利益に変わる瞬間を目の前にしたとき、彼は初めて、自分がどこから世界を見ていたのかを知る。
数字は嘘をつかない。
では、嘘をつくのは誰なのか。