あらすじ
三十歳、実家暮らし。親のために貯金を叩いてリフォームした矢先、風呂場で足を滑らせあっけなく死亡した俺。
目覚めた先は、死ぬ直前に買った新作RPG『アバンダン・ログアウト』の世界——ただし俺は自由な主人公ではなく、現実世界のプレイヤーにコントローラーで全身を乗っ取られる『操り人形(アバター)』だった。
意志を無視して村の壺を割り、体力満タンで高級ポーションをガブ飲みする無慈悲なプレイヤー。
身体を弄ばれる激痛と絶望に耐えた先に訪れるのは、プレイヤーがログアウトした間だけのわずかな『自由時間』。
だが、そこには恐怖のルールが存在した。
「プレイヤーが勝手に使ったアイテムやお金は、次のログインまでに元の数値に戻さなければ自由時間没収」
高級ポーションの弁償代を稼ぎ、壊された樽を直し、盗まれた銅貨をそっとポケットに戻す……。
そして視界に浮かぶ「善行ポイント」という謎の数値。
——善行ポイントってなんなんだよ!
尊厳と自由を守るための血のにじむ裏工作(帳尻合わせ)が今、始まる!