あらすじ

「リリアと結婚する」 妹のドレスを縫っていたエレノアに、婚約者が告げた。 父も妹も知っていた。知らなかったのは、針を持つ自分だけ。 それでも父は言う。家を出る前に、妹の婚礼衣装は仕上げていけと。 ――仕上げません。 母の裁縫箱を抱えて出た先で、出会ったのは破れた王妃のドレスだった。 裂け目に葉を三枚。いつも家でしていた針仕事を、王宮の職人が見ている。 「その修繕代は、いくらだ」 そう尋ねてきたのは、王弟セドリック殿下。 初めての給金。遠慮なく叱って、一緒に笑ってくれる工房の仲間。 誰かのために縫う毎日は同じなのに、帰り道が少しずつ楽しみになる。 ただ、仕事を見に来るはずの殿下は、なぜか仕事が終わっても帰らない。 王妃の大切な一着を任された頃、実家から届いたのは婚礼衣装を持って会いに来るという知らせ。 そして殿下からは、仕事のない日の誘いが――。 針を置かずに恋をしたい。 家族の「当たり前」から踏み出す令嬢と、不器用に距離を縮める王弟の、王宮お仕事ラブストーリー。

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カクヨム
カクヨム2026/09/23
  • 現在の作品「針仕事しかできない地味な女」と婚約破棄されました――王宮で仕立師になったら、王弟殿下が仕事のない日まで会いに来ます