あらすじ
過酷な病魔に体を蝕まれ、人生の選択権すらも奪われていく笹原結華。
そして、同じように重い不整脈という見えない影を抱えながら生きる男・蓮。
絶望の淵にいた二人は蓮の、「死ぬまでにしたいこと」を書き留めたバケットリストを手に、スイスへの長い旅路へと踏み出す。
異国の湖で白鳥にパンをあげ、雪舞う峠道でキャンディを分け合い、傷ついた身体を抱えながらも、生きる喜びと温もりを重ねていく二人。
しかし、旅の終着点で待ち受けていたのは、あまりにも重く、逃れられない選択の時だった。
その裏で、蓮が胸の奥に秘め続けた本当の想いとは——。
過酷な運命に抗い、愛する人の尊厳を守るためについに辿り着いた、美しくも切ない愛と再生の物語。