あらすじ
百年前、国を襲った大災厄を止めるため、自らの意思で氷の中に入った王女リディエル。
教科書に「気高い王女」と載るほどの英雄になった彼女が、百年後、ふいに目を覚ます。
出迎えたのは、あの日自分を見送ってくれた想い人によく似た、一人の騎士だけ。
知っている人は誰もいない。見知らぬ街、変わり果てた景色、そして「偉人」として語られる自分。
誇らしいはずなのに、胸に残ったのは寂しさだった。
けれど、氷の解けた世界は、静かな日々の裏で少しずつ軋み始めていて——。
国のために眠った王女は、今度こそ自分の意思で選ぶ。
これは、百年遅れて始まる、氷の姫の人生のお話。