あらすじ
月を慈しむ国、ルナヴェール王国。
王位を継ぐ王子がいないため、王女みつきには婿探しの話が持ち上がっていた。
けれど、まだ見ぬ候補者たちに心を動かされないみつきは、城を抜け出し、町娘の姿で城下町へ向かう。
そこで出会ったのは、危ないところを助けてくれた、名前も知らない一人の人。
凛とした佇まい。
飾らない優しさ。
みつきはその人に心惹かれ、もう一度会いたいと願うようになる。
やがて再会を重ねるうちに、二人の間には静かに思いが育っていく。
けれど、王女には国の未来を背負う役目があり、二人の間には越えられない壁があった。
惹かれ合いながらも、それでも互いの幸せを願おうとする二人。
そんな二人を繋ぎとめるように、銀色の月が静かに輝き始める。
これは、月明かりの下で起こる、小さな奇跡の物語。