あらすじ
吉野桜花、二十七歳。
恋人の坂下新と酒を飲んだ帰り、ふざけ合っていた桜花は転倒し、後頭部を強く打ってしまう。
次に目を開けた時、彼女は病院のベッドにいた。
しかし、看護師から呼ばれた名前は「原島桜」。
三年間眠り続けていたという桜花の前に現れたのは、夫だと名乗る原島務と、彼女を「ママ」と呼ぶ六歳の少年・豊だった。
新と過ごした記憶しかない桜花。
務と結婚し、豊を産んだ記憶を持つ桜。
二つの人生が一人の女性の中で重なった時、彼女はどちらを現実として受け入れるのか。
夢と現実、その境界を描いた物語。