あらすじ

邪馬台国は、奈良(畿内)でも福岡(九州)でもなく、徳島(阿波)にあった――。 徳島文化大学の大学院生・布都美藍(ふつ みらん)の熱い研究は、指導教授である忌部聡(いんべ さとし)の「四国説などただのローカルロマンだ」という一言で、冷酷に却下された。 その夜は、徳島が一年で最も熱く燃え上がる四日間、『阿波おどり』の初日。忙しい院生生活の合間を縫って、深夜遅くまでお好み焼き屋のバイトに励む美藍は、鉄板の前で悔しさを噛みしめていた。 だが、常連の新聞記者・名方が何気なく放った一言が、彼女の歴史オタクの脳細胞を覚醒させる。 徳島独自のソウルフード「豆天玉」に隠された、古代ユダヤの食文化との不気味な一致。阿波おどりの囃子言葉に秘められた、ヘブライ語の祈り――。 「政治の都は奈良へ移った。だが、魂の故郷と『聖なる青(藍)』の信仰だけは、この徳島の山岳に秘匿されたんだ」 一族に代々伝わる古い言い伝え、藍染工房に遺された唄の暗号、旧約聖書の神殿と寸法が一致するという謎の神社の石垣――。美藍は親友・里奈と共に、徳島中に散らばった手がかりを、一つずつ辿っていく。 だが、その探求の裏で、静かに近づいてくる者たちがいた。 旅の終着点、霊峰・剣山で待ち受けていたのは、忌部教授の驚くべき真意。 「生きて天下を治め、死して生まれた故郷へ還る」 千七百年の間、一族が命懸けで守り抜いてきた真実が今、一人の女子院生の手によって解き明かされる。

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小説を読もう2026/09/23
  • 現在の作品藍と朱の約束 ~邪馬台国四国説の謎が証される~