あらすじ
父は幼い兄弟を連れて山へ入り、大声で鼻歌を歌いながら澄んだ尾根道を歩くような人だった。弟が中学生の時、山に行くと告げて父は姿を消した。父の失踪後、弟は言葉を失い、母は神殿のような祭壇に小さなペルシャ猫の置物を置いて奥の部屋に籠った。弟は数年間、言葉を失っていたが、ある時大学から戻って来た兄が話かけると再び話し始め、弟の言葉は止めどなく流れ出た。弟は二四歳で大学へ進学し、数年後に言語学者として大学に職を得た。兄はその数年前から大学で地質学者として働いていた。兄と弟は年に数回、『idiosyncratic Nearctic Unity(NU)』を連れて山へ入った。。。