あらすじ
高校二年の冬。
「できたよ、できた! 私、子供できた!」
沙也加はそう電話してきた。
子供って、誰の? と言いそうになって慌ててやめたおれを見透かしたように、沙也加は告げてきた。
「当然、タカハシの子供だからね。あたし、他に心当たりなんてないから」
分かっている。子供ができるようなことをしたから、できた。それだけだ。
彼氏と彼女なのだから、そういうことをする。した。だからできた。言葉が頭の中でぐるぐる回る。
そして。
彼らの選択とゆくさき、生きていく中でのほんのひとときの、人の想いと決断の話。