あらすじ
恋とは、視界を奪い、正常に言葉を交わすことを阻む愚かな発作でしかない——
中学時代の苦い失敗をきっかけに、「恋なんて二度としない」と心に決めた一ノ瀬。
恋をすれば視界を失い、まともに話すことすらできなくなる。そんな自分を嫌い、誰にも心を開かず高校生活を過ごすつもりだった。
しかし、秋の半ばに現れた転校生・水瀬は、そんな彼とは正反対の少女だった。
誰とでもまっすぐ向き合い、恋をしても自分を見失わない彼女。
そんな水瀬に憧れを抱いた瞬間、閉ざされた一ノ瀬の心に深く根差した芽が、再び彼を襲う。
彼は、心に巣食う、摘めないその芽と、どう向き合っていくのだろうか。