あらすじ
事故のあと、十七歳の高校生・高瀬宗一郎は、幾つもの人生の記憶とともに目を覚ました。
昭和から生き直した記憶。西暦12426年で過ごした記憶。そして、今いる2026年。数えれば四度目のはずなのに、宗一郎には「三度目」だという確信がある。
しかも、この2026年は、彼の知る歴史と少しずつ違っていた。
未来の知識があれば、世界を変えられるのか。宗一郎が選んだ最初の一歩は、現代の材料で新しい電池を試すことだった。だが、知識だけでは実験はできない。安全を守り、同じ結果を再現し、研究者や技術者と力を合わせなければ、一つの試料さえ完成しない。
やがて現れたのは、一万年先を知る宗一郎にも説明できない結果だった。
学校、家族、研究室、工場。未来を変えるかもしれない発見は、今を生きる人々の仕事と暮らしを巻き込んでいく。
これは、未来の答えを持つ少年が、知らない世界で「今の選択」を学び直す物語。