あらすじ

十八の春、成人の儀で「値なし」と裁かれた。標を持たぬ者は、買えず、働けず、住めず、誓えない。町を追われた俺に残ったのは、赤い布と、名を伏せた施しのパンだけだった。 この世では、人は生まれた時に世界への負債を値づけされ、台帳に記される。返した量が、その人の「値」になる。買うにも住むにも連れ添うにも、二つの名の間に「線」が一本引かれ、返し終えるまで人を縛る。 壁の外の区域「帳外れ」で、メルキは値を見ずに椀を差し出す人々に迎えられる。そこで少しずつ知っていく。台帳が数えないものが、この世界を動かしているのだと——そして、その道を歩けるのが自分だけだということを。 「量り直しの余地なし」——あの裁きに、なぜ再びの機会はなかったのか。 異世界ファンタジー・全18話。毎日更新で10月上旬に完結予定です。

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カクヨム
カクヨム2026/09/22
  • 現在の作品帳外の値 〜「値なし」と裁かれた俺だけが、台帳に記せないものを持っていた〜