あらすじ

三十八年勤めて、出世は課長止まり。遊びもムダ遣いもせず、貯金だけが残った。自慢できる人生ではなかった。 定年後、山あいの集落に土地八百坪と築四十七年の平屋を三百八十万円で買った。水道はない。 ソーラーパネルで電気を、雨水をろ過して水を、百坪の畑で食べ物を。少しずつ自分で作っていく。 ただ、うまくはいかない。雨が四日続けば冷蔵庫は止まる。冬の発電量は夏の四割。畑は鹿に一晩で全滅した。透明にろ過した雨水からは大腸菌が出た。 三年で三百二十万円かかった。元は取れない。二十年以上かかる。そのとき俺は八十一歳だ。 そして、三日間の停電が来た。 全5話・完結。

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カクヨム
カクヨム2026/09/22
  • 現在の作品山の家は、停電しなかった