あらすじ
17歳の瀬名湊は、6対6の競技ゲーム『OUTFRAME』のアマチュア大会で、十一回死んだ。
十回は、ただのミスだった。
十一回目だけ、少し違った。
湊を倒すために、敵が何人も寄ってきた。強い能力まで使った。
その間に、残った味方が動ける場所ができた。
試合には負けた。
それでも、その一回を見ていた人がいた。
プロチーム〈VECTA RAVENS〉Academyのコーチ、伊庭修司。
湊はVECTAのトライアウトに呼ばれる。
そこで組まされたのは、自分で敵を倒して試合を決めたい皇獅音をはじめ、考え方も戦い方も違う選手たちだった。
湊は、敵が自分を放っておけなくなる場所へ入る。
敵が寄れば、そのぶん味方が動きやすくなる。
考えるより先に、それをやってしまう。
ただ、それが湊の頭の中だけで終わる。
味方には、何をしてほしいのかほとんど伝わっていない。
湊は正しいと思って飛び込む。残された五人は迷う。
一人で見つけた勝ち筋を、六人で使える形にしなければ勝てない。
そして、トライアウトを抜けても終わりではない。
Academyには十人の選手がいる。公式戦に出られるのは六人。
湊はまず、その六枠を取りにいく。