あらすじ
ロト6の当せん番号は、03、06、23、34、36、43。
一等、四億五千百三十四万二千五百円。
なぜか俺には、それが「自分の金だった」という確信だけが残っている。だが、購入履歴に当たりくじはない。
昨日に戻れたら。そう考えて見つけた、奇妙な「遡行」の方法。
その夜、俺は妊婦のゆきこさんと出会った。
そして十五分、待った。
「どうせ戻る」――そう思って。
翌日、公式記録を確認すると、当せん番号の最後は「43」ではなく「41」になっていた。
世界がおかしいのか。俺の記憶がおかしいのか。
やがて現れる黒いノート、〈待つ人〉、そして六回繰り返された同じ一日。
四億五千万円から始まった「昨日へ戻りたい」という願いは、やがて主人公自身の存在を削り始める。