あらすじ
欠落を埋めるための行為は、果たして罪なのだろうか。
幼い日の罪を胸に抱えた少年と、奪われた運命に傷ついた少女。
持たざる者として生きてきた二人は、歪んだ世界を生き抜くための嘘と痛みを重ねていく。
かつて少女の死を願った少年は背を向けた少女から逃れられない。
アパートの一室で発見された他殺体が引いた引き金は、過去と現在を螺旋のように搦めとる。
「もういいよ、いいの、もう全部いらない。だから早く殺して」
人が夢を見るとき。その夢は救いか、それとも静かな終わりか。
<登場人物>
・榎戸 良太郎(えのきど りょうたろう):大学三年生
・箱根 千歳(はこね ちとせ):会社員
・浅野目 一馬(あさのめ かずま):喫茶店「男子女子」の店長
・宮ケ瀬 七曜(みやがせ ななよ):宮ケ瀬 依子の娘
・宮ケ瀬 依子(みやがせ よりこ):宮ケ瀬 七曜の母
・観音寺 歩鳥(かんのんじ ほとり):喫茶店「男子女子」のアルバイト
・水沢 一平(みずさわ いっぺい):観音寺 歩鳥の友人
・敦賀 不由(つるが ふゆ):刑事
・山木 誠(やまき まこと):刑事