あらすじ
現代日本からファンタジー世界へと転生したハルト・メルヴィルは、世界平和にも王国の復興にもこれっぽっちも興味がなかった。彼の望みはただ一つ。「無難に定年を迎えて、年中温暖な田舎でぬくぬくと隠居生活を送ること」。
かつて王国のお忍びの王女を助けたのも、ただの「日本人的なお人好しな良心」。しかしそれが原因で、腐敗した親衛隊からは疎まれ、帝国の侵略時には見事な裏切りに遭って王女共々囚われの捕虜になってしまう。
王女の命の保証と引き換えに、帝国の傭兵としてハルトが送られたのは、守るも攻めるも割に合わない最果ての冷凍庫――「帝国北方領防衛隊」の指揮官。さらに、帝国宰相からお下がりとして押し付けられた元愛人の美女エレナ・ローゼンが、ハルトが王国復興に動かぬよう鋭い(?)監視の目を光らせていた。
しかし、エレナもまた、元夫に借金を押し付けられ、宰相に弱みを握られた最果ての被害者の一人で――?
「王国復興とかどうでもいい。俺はただ、寒すぎて死にそうだから部屋を温めたいだけだ」
寒がりな元騎士が、ただ自分が暖かく過ごすために始めた防寒対策(内政)が、腐っていた荒くれ兵たちの士気を爆上げし、訳ありな元愛人ヒロインの凍りついた心を溶かしていく、ローテンション最果て防衛(?)ファンタジー、開幕!