あらすじ

空から落ちてきた青年、レオン・アステル。 剣の腕は一流。 戦場にも慣れている。 だが、彼が故郷だと名乗った《エルディア王国》は、どの地図にも記録にも存在しなかった。 身元不明のまま辺境都市フェルナで冒険者となったレオンは、普通の鉄剣一本で魔物を斬り、荷物を運び、怪我人を助けながら、新しい生活を始める。 そんな彼の右腰には、刀身すらない古びた剣柄があった。 どれほど強い魔物が現れても、レオンはその剣を抜かない。 「強ければ使う剣じゃない」 やがて、奇妙な怪物が現れる。 確かに斬った。 血も出た。 剣にも痕跡が残っている。 それなのに――傷だけが消えていく。 何度傷つけても、斬られたという結果そのものを失って立ち上がる黒灰の獣。 その時、今までどんな強敵にも応えなかった古い柄に、無数の白い灯がともる。 《万灯継界剣レガトゥム》 それは、強さを競うための聖剣ではない。 誰かが確かに届かせたものを、「なかったこと」にさせないための剣。 帰る国を失った青年は、消される出来事を聖剣で残しながら、この世界で仕事をし、仲間と出会い、三日先しか持たなかった自分の未来を少しずつ伸ばしていく。 これは勇者ではない男が、いつか《聖剣の勇者》と呼ばれるまでの物語。

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カクヨム
カクヨム2026/09/22
  • 現在の作品万灯継界の聖剣勇者~勇者ではない俺は、「なかったこと」にされる時だけ聖剣を抜く~