あらすじ
物語の全貌
高校2年生の真壁京子(まかべ きょうこ)は、退屈で変化のない日々を送っていた。しかしその日常は、親友の白石智子(しらいし ともこ)が明かした異様な「真実」によって崩れ去る。この世界には秘密裏に魔女が存在し、彼女たちが司る「箇条(かじょう)」と呼ばれる絶対の法則・呪文を修得すればどんな願いも叶うのだという。
はじめは絵空事だとあざ笑う京子だったが、智子の家系が古くから魔女を崇拝し、祈祷や呪術を裏稼業とする異端の血筋であることを知る。智子は自ら小さな魔法を実演してみせ、京子に秘められた目的を告げた。智子が京子を魔女の世界へ誘う理由――それは、京子の内に眠る「復讐」の火種を知っていたからだ。
京子が幼い頃、両親は強盗によって残酷に殺害された。事件は未解決のまま時が過ぎたが、裏で警察組織が何かを隠蔽した痕跡があった。遺された京子は祖母の温かい愛によって育てられたが、胸の奥には「なぜ自分だけがこんな激しい不幸と寂しさを背負わねばならないのか」という不条理への怒りが渦巻いていた。両親の無念を晴らし、育ててくれた祖母に本当の真実を伝えるため、京子は魔女となる決意を固める。
しかし、魔女の力「箇条」を修得し、両親が殺された過去へと意識を飛ばすためには、決定的かつ異質な触媒が必要だった。それこそが、京子が幼少期のイベントで手に入れ、ずっと大切に保管していた「光るおもちゃの魔法の杖」。安価なプラスチック製のはずの玩具に、なぜ過去と未来を繋ぐ強大な魔力が宿っているのか?
杖の真の力を解放するため、京子と智子は夜の街で「魔女の試練」に挑む。やがて明らかになる警察の隠蔽工作の裏にいた「現代の黒魔女」の存在、そして智子の家に隠された真の企み。幼い日の「おもちゃの杖」を手に、京子は時空を超えた真実の追及と、命をかけた魔法の復讐劇へと身を投じていく。