あらすじ
恋人から逃げた佐倉真緒は、家賃一万円の事故物件・白椿荘203号室へ越した。そこで出会ったのは、真緒が悪くないことまで謝るたび、照明を三度点滅させる女の幽霊だった。
「それは、あなたのせいじゃない」
そう伝えるような奇妙な共同生活で、真緒は少しずつ自分の言葉を取り戻していく。だがある夜、元恋人の声が玄関の向こうから聞こえた瞬間、幽霊は初めて怯えた。
幽霊が恐れるのは、元恋人か。それとも、八年前にこの部屋で起きた事故か。逃げるだけだった真緒は、照明の点滅を手がかりに、部屋の過去と自分の人生を調べ始める。