あらすじ

少年梓豪《ズーハオ》は、妖魔と人間の混血児として生まれた半妖である。 妖魔である父の顔は知らない。ズーハオが生まれる前に死んだからだ。母と二人、出自がバレぬようひっそりと暮らしていた。 「絶対に人前で手袋を外しては駄目よ」 物心ついたときから母に言われ続けた言葉だ。 ズーハオはいつだって両手に手袋を嵌めている。 しかし、村の畑仕事で土まみれになったとき、中に入った土を払いたくて手袋を取ってしまった。 ……菜《ライ》夫人が近くにいるとも気付かずに。 言い付けを破った罰だろうか。 ズーハオの素手に触れた瞬間──ライ夫人は糸が切れたように死んでいた。妖魔の力を受け継いだ、ズーハオの黒い毒の爪によって。 その日からズーハオの人生は一変した。 ライ夫人の夫、高《ガオ》村長に虐げられる過酷な日々が始まったのだ。 ……しかしこんな不幸はまだ序の口だった。 終わりの見えない地獄の中、それでもズーハオは光を求めて生にしがみつく。 これはそんなちっぽけな少年が、誉れある名家、『周』の名を貰うまでの物語。 *本作は『夢幻泡影』の登場人物、周梓豪《シュウズーハオ》の過去編になりますが、本編をご覧になっていなくても問題なくお楽しみいただけます(*^^*) 表紙及び作中のイラストは全部手描きです。

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エブリスタ2026/09/21
  • 現在の作品『周』の名を継ぐ者