あらすじ
北海道・札幌。
兵庫県・夙川から転校してきた高校生・タツヤは、卒業したら関西へ帰ると決めていた。
そこには、幼い頃から特別な存在だった、一歳年下の少女・キョウがいる。
そんなタツヤと、札幌のネットカフェでアルバイト仲間として出会った高校生のユズ。
最初は、ただ「関西から来た男の子」という興味だった。
けれど、一緒に働き、笑い、帰り道を歩くうちに、ユズの気持ちは少しずつ変わっていく。
「関西の人だから気になる」から、
「タツヤだから好き」へ。
気づけばユズは、タツヤのことばかり考えるようになっていた。
そして、タツヤが関西へ帰る日が近づくほど、ユズの想いは強くなっていく。
恋人になりたい。
誰よりも近くにいたい。
そして、タツヤの心に残る存在になりたい。
そのためなら、自分を変えることも、進路を変えることさえも怖くなかった。
けれど、タツヤの心には、幼い頃から大切にしてきた少女・キョウがいる。
自分にはない時間。
自分にはない思い出。
そして、タツヤが「帰りたい」と思う場所。
どれだけ想っても、届かないかもしれない。
それでも、好きという気持ちを諦めることはできない。
札幌で出会った二人が過ごす、限られた時間。
やがてタツヤは関西へ帰り、ユズもまた、自分自身の未来を選ぶことになる。
これは、叶わないかもしれない恋に向き合いながら、一人の少女が少しずつ成長していく物語。
札幌で始まった恋は、二人をどこへ連れていくのか。