あらすじ
三十歳のメーカー営業係長だった山本利巧は、目を覚ますと愛読していたファンタジー小説の悪役子爵、リコウ・バステン(十二歳)に転生していた。
彼を待っていたのは、十二歳で家督を継ぐも、生前の傲慢で非道な振る舞いのせいで使用人たちから辞職を考えられているという最悪のスタート。
さらに原作の知識によれば、二十歳になった時、隣国バクトリアのスパイとして勇者アスランたちに討伐されるという「処刑エンド」が確定している。
舞台は、制覇すれば国家の経済力や攻撃力、防御力、生命力が三割増しになる世界の中心「ナルニア島」を巡り、七つの国が戦争と陰謀を繰り広げる戦乱の世界だ。
「ただのやられ役で終わってたまるか」
絶望的な運命を回避するため、リコウはすぐさま行動を開始する。
まずは十二歳から学院に入学するまでの三年間、これまでサボっていた剣術や魔術の訓練を必死に行い、子爵としての仕事や使用人たちへの対応を根本から改善していく。
元営業マンとしてのマネジメント能力や現代の衛生観念、そして先の展開を知り尽くした「原作知識」という最強のチートを駆使。原作で他国が手にするはずだった竜を断つ剣「アスカロン」を先回りして奪取し、圧倒的なカリスマと冷徹な指揮で自軍を無敵の軍団へと育て上げていく。
処刑される運命を回避するための足掻きは、いつしか七つの国の勢力図を塗り替え、世界を揺るがす巨大な台風の目となっていく。
「原作知識」で運命を読み、「現代知識」の兵法と魔銃で並み居る強敵を蹂躙する、悪役子爵の成り上がりファンタジー戦記!