あらすじ
「お前は無能だ。荷物持ち以下の寄生虫は出ていけ」
勇者パーティーで【書記官】として働くアインは、魔王討伐の旅の途中で突然パーティーを追放されてしまう。
前衛で戦うこともなく、後ろで帳簿をつけているだけの彼は、勇者たちにとってただの「お荷物」にしか見えなかったのだ。
だが、勇者たちは致命的な勘違いをしていた。
アインの持つ固有スキル【世界編纂(ワールド・エディット)】。
それは対象のステータス、スキルの威力、果ては「運」の数値すらも自在に書き換える、神の如き権能だった。
勇者の百発百中の剣撃も、聖女の底なしの魔力も、すべてはアインが裏で『記録(バフ)』していたからに過ぎない。
「パーティーを抜ける以上、この設定はもう必要ないな」
アインが彼らの名前を本から削除した瞬間、勇者たちはただの凡人へと転落。その事実にも気づかず魔物の群れに突撃し、瞬く間に悲惨な没落への道を辿っていく。
一方、自由の身となったアインの前に現れたのは、黒塗りの馬車に乗った一人の美しい少女だった。
彼女は、帝国最強の竜騎士にして次期皇位継承者である『氷の戦乙女』、リリア・フォン・クロスロード。
幼なじみであり、アインの真の力を知る彼女は、周囲には見せないとろけるような笑顔で彼に手を差し出す。
「ずっとお待ちしておりましたわ。さあ、私と共に世界一幸せな国を作りましょう?」
アインを異常なまでに溺愛する皇女に拾われた彼は、彼女と共に辺境の領地を開拓することに。
【世界編纂】の力で荒れ地を豊かな大地に書き換え、迫り来る脅威を指先一つで無双しながら、アインは皇女との甘く幸せな第二の人生を歩み始める。
これは、無能と勘違いされて追放された最強の書記官が、彼を愛する皇女と共に世界を書き換え、やがて新たな神話を創り上げるまでの物語。