あらすじ

1495年、琉球国。喜如嘉村(きじょかむら)の大きなガジュマルの木の下に、二人の姉弟が忽然と現れた。 彼らは見たこともない服装に、赤い肌と髪という、琉球の人々とはあまりに異なる姿をしていた。 さらに未知の言語を話すため、村人たちからは「異界の妖か神か」と恐れられてしまう。そんな中、妻子を亡くしたばかりの喜如嘉大屋子もい(大親雲上)は、怯える村人たちを押しのけ、行き場のない姉弟を不器用な情で引き取ることに決める。 しかし、姉弟は出された食べ物をろくに食べず、おもむろに「魚の目玉」しか口にしなかった。南国のまばゆい光と未知の風土に身体がついていかず、やがて弟の方は、幼くして病で亡くなってしまう。 一人残された姉は、絶望のなかで必死に琉球の言葉を覚え、自らを「サラ」と名乗った。そして、自分たちは太陽の昇らない黄昏の国――「聖マーティン王国」から来たと語り始める。 それから数年後。逞しく成長したサラは、引き取り手であり恩人でもある喜如嘉大屋子もいと共に、王命のために首里へと上る事になる――。 12世紀イングランドの歴史的ミステリー「ウールピットの緑の子供たち」を16世紀初頭の琉球国時代に落とし込んだ異色にして珠玉の歴史ファンタジー。

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カクヨム2026/09/21
  • 現在の作品異世界出身のキジムナーは琉球国で生きていく