あらすじ
目を覚ますと、男は死骸の山の上にいた。
自分の名前も、過去も、ここへ来た理由も思い出せない。
頭上に広がるのは、目に痛いほど鮮やかなピンク色の空。
そこは、人間の世界ではなかった。
異形の生物に襲われかけた男を拾ったのは、
巨大な単眼と人間のような口を持ち、スーツを着た魔人。
言葉すら通じないその魔人は、
男を奇妙な部屋へ連れ帰り――飼い始めた。
やがて、そこには一人、また一人と人間が増えていく。
帰る場所も分からない。
この世界に、ほかの人間がいるのかすら分からない。
それでも食べて、眠って、喧嘩して、恋をして、
どうしようもなく面倒な関係を作って、生きていく。
これは、人間ではないものに拾われた人間たちが、
人間ではない世界で「家族」になっていく話。
――まぁ、ここ人間界じゃないんだし。
※X・pixivにも同内容を掲載予定です。