あらすじ

現代日本でマーケターとして働いていた男は、ある日突然、見知らぬ森の中にいた。 剣も使えない。 魔法も知らない。 そもそも、ここがどこなのかすら分からない。 何日も森をさまよい、ようやく人の住む街へ辿り着いた彼を助けてくれたのは、小さな薬屋を営む父娘だった。 頑固で無愛想だが、腕は確かな薬師。 その父を支えながら店を切り盛りする娘。 行くあてもない彼は、助けてもらった恩を返すため、しばらく店を手伝うことになる。 ところが、その薬屋には一つ問題があった。 客は来る。 薬の効き目も悪くない。 むしろ、近くの大手商会で売られている薬よりよく効く。 それなのに――売れない。 薬草のことも、薬の作り方も、彼には分からない。 職人でもなければ、この世界の商売について知っているわけでもない。 それでも、売れない商品を前にして考えることだけは、ずっと仕事でやってきた。 なぜ買わないのか。 誰が必要としているのか。 そして、この薬は本当に「売れない薬」なのか。 異世界で見つけた最初の仕事は、街の片隅にある小さな薬屋から始まった。 作る人と、買う人。 そのあいだには、まだ誰にも見つけられていないものがある。

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小説を読もう2026/09/21
  • 現在の作品苦い薬は夜に売れ ~異世界で、作る人と買う人をつなぐ仕事~