あらすじ

「乾杯しよう、エーリカ。一年、ご苦労だった」 毒の杯を渡したのは、夫でした。 伯爵令嬢エーリカ・ロスヴァインは、結婚一年目の冬至の夜会で、夫フィリベルトと義妹ベルナデッテに毒を盛られて死んだ。実家の商会は夫のものになり、葬儀に来たのは、父の政敵と噂された北の公爵ユスティンただ一人だった。 目を開けると、花嫁衣装の鏡の前。「お嬢様、あと一刻で式でございます」。 祭壇の前で、エーリカは花婿の手を離した。参列席の最後列、義理で招かれただけの公爵の前まで歩き、手袋のまま手を差し出す。「あなた。私と結婚してくださいませんか」。 ざわめく聖堂で、〈冷血〉の公爵はただ一言、「喜んで」と答えた。――まるで、ずっとその言葉を待っていたように。 一周目の記憶で、奪われるはずだった商会を守り、嘘を先回りし、元花婿と義妹の足元を一つずつ崩していく。けれど、どうしても分からないことが一つある。どうしてこの人は、あの冬の葬儀に来たのだろう。

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カクヨム
カクヨム2026/09/21
  • 現在の作品結婚式の朝に戻ったので、花婿を替えます ~夫に殺された私が選んだのは、私の葬儀にただ一人来た人でした~