あらすじ
──家族を殺した者と、家族になれるか?
人を喰らう怪物、|人喰《ヒトクライ》。
その人喰を狩ることを生業とする|牙討《きばうち》の男・ヨハルは、雪山で一体の人喰を討ち果たす。
しかし、その巣穴で彼が見つけたのは、人喰の亡骸に縋りつく幼い少女だった。
少女の名は、イリ。
人間と人喰、二つの血を引くその少女は、父を殺したヨハルに問いかける。
「なんで、ころす?」
「人を守るためだ」
決して相容れないはずだった二人は、それでも共に生きることになる。
やがて少女は人を知り、家族を知り、そして自らに流れる人喰の血と向き合っていく。
人と怪物の狭間に生まれた少女と、彼女を育てた男。
そして二人と出会った者たちが紡ぐ、家族と復讐の物語。