あらすじ

魔物災害が起きた村に、王国最強の勇者が派遣される。規定はひとつ。魔物憑きの家畜は全頭討伐、焼却。村は九十日の封鎖。 ――のはずが、牛舎から出てきた娘は、腕を糞まみれにして言い放った。 「勇者様、討伐の前に、まず検便を」 北領の村で唯一の牛医者、エルナ・ジャージー(17)。前世は、病気の出た農場の家畜を「原因がわかる前に殺す」のが仕事だった獣医。今世では、殺す前に原因を探すと決めている。 彼女の仮説は単純だ。魔力は、食べたものから作られる。ならば魔物とは、食で壊れた生き物のことではないか。 免状のない牛医者と、食べるほど強くなるはずなのに、食べると腹を壊す勇者。二人の「診察」は、王国の食卓と、百年の常識を、少しずつひっくり返していく。 斬るべきものは、魔物ではなかったのかもしれない。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
小説を読もう
小説を読もう2026/09/21
  • 現在の作品勇者様、討伐の前にまず検便を。 ~転生獣医と腹ペコ勇者の、魔物疫学カルテ~