あらすじ
中学の俺が書いた痛い設定が、そのまま世界最強の力になってしまった。
一ノ瀬朔、十五歳。高校入学を機に、厨二病を卒業した。包帯も眼帯も捨てた。俺は今日から普通の高校生だ。完璧である。
そしてステータス診断の結果、職業【厨二病】。
……は?
世界初らしい。ギルドがざわつき、友達は死ぬほど笑い、受付嬢の声だけが急に優しくなった。頭を抱えた。卒業したんだが? 先週捨てたんだが?
まあいい。落ち込んでも仕方ない。人生そういう日もある。
そう思って家で黒歴史ノートを読み返した瞬間、ステータスが書き換わった。中学の俺が書いた、全時間軸を終わらせた王の設定そのままに。
いける。これ当たり職だ。俺、最強だ。
調子に乗って詠唱した。本当に発動した。やっぱり最強だ。
ただし条件があった。痛い台詞を、真剣に唱え続けること。黙れば消える。噛めば弱くなる。恥ずかしがれば、ただの高校生。
我に返った瞬間、力が消えた。
卒業したかった元厨二病の少年が、羞恥心と戦いながら最強になる物語が、今ここに始まる。