あらすじ

江戸城奥絵師・狩野信斎。 幕府最高峰の画誉を誇る男には、もう一つの顔があった。 それは、幕府老中直轄の暗殺工作員――【毒画師どくがし】。 時節は江戸中頃。 東北、中部、山陰の日本海側を臨む 三つの親藩・譜代では、 財政難に乗じた豪商たちが藩主を傀儡化し、 抜け荷や密約で幕府の脅威となりつつあった。 だが、公に裁けば 「お家騒動」として幕府の威信が失墜する。 命を受けた信斎は、 薬師と隠密の弟子を引き連れ、 御用画師として地方へ下る。 名目は「豪華なる障壁画の寄贈」。 水銀を含む「辰砂」、 ヒ素を秘めた「雌黄」、鉛毒たる「鉛白」。 アトリエに堂々と保管された有毒顔料を、 信斎は特殊な調合で絵の具へと変える。 熱で気化する屏風、 密閉部屋を毒で満たす襖絵、 筆先を舐める癖を利用した指導――。 誰の目も欺き、 毒の絵筆が描くのは、 完璧なる「病死」のシナリオ。 「絵筆に刃は要らぬ。 その命、美しく描き消して見せよう」 切っ先を交えることなく悪を滅ぼす、 美しくも恐ろしい暗殺絵師の、 日本海縦断ミッションが幕を開ける!

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小説を読もう2026/09/21
  • 現在の作品【 毒を塗る絵師 】~鹿野派の奥義で仕掛ける密室殺入。親藩を牛耳る豪商どもを『病死』へ追い込む隠密道中記~