あらすじ

佐伯修一、47歳。 東京大学法学部を卒業後、国家公務員として国民生活省に入省。 現在は生活政策局長を務め、次期事務次官候補の一人と目されていた。 妻と三人の子供を持ち、二十五年間、国民の生活に関わる政策に携わってきた佐伯。 ある日、現事務次官・黒崎征一から直接呼び出しを受ける。 次の人事に関する話――。 佐伯は、そう考えていた。 しかし黒崎から投げかけられたのは、予想もしなかった質問だった。 「君は、生活を取るか。名声を取るか。それとも権力を取るか」 佐伯が選んだのは――生活。 その答えを聞いた黒崎は、秘書へ静かに目配せする。 やがて佐伯の前に運ばれてきたのは、一つの衣装ケースだった。 それが、すべての始まりだった。 存在するはずのない法律。 誰が作ったのかも分からない。 いつから存在するのかも分からない。 ――『国民飼育法』。 これは、国民を管理する側へ選ばれた一人の男が、 やがて―― 自分自身もまた、飼育されていることに気づいていく物語。 ※この物語はフィクションです。実在の人物・団体・制度等とは関係ありません。

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カクヨム2026/09/21
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