あらすじ
目が覚めたら、手のひらほどのクマのぬいぐるみになっていた。持ち主は六歳の王女様。動けると分かったその日から、俺のための小さなベッドと食器が用意された。
食事はひと口ずつ食べさせたい。外に出るなら抱っこしたい。昼寝には子守歌までつけたいらしい。ありがたいけれど、俺にも大人の意地がある。
せめておやつくらい自分で取りに行こうとしたら、短い足では階段が高すぎた。たまたま通った侍女に運ばれ、厨房では料理長に味見を頼まれる。
王女様のお世話から抜け出しても、城の大人たちがもっと甘い。今日も何もできないまま、お腹だけいっぱいになっている。