あらすじ
町外れの宿を継いだ青年には、泊まった客が承知してくれれば特技を一つ教われる力がある。しかも一緒に一度やってみるだけで覚えられる。
最初の客に教わったのはパンの焼き方だった。次の客には壊れた椅子の直し方。その次には雨漏りの直し方を教わり、古い宿は少しずつ居心地がよくなっていく。
ある晩、連泊しているおじいさんと薪割りをしたら、薪どころか大岩まで切れてしまった。聞けばおじいさんは引退した剣の達人だという。
強くなったら次にしたいのは、森の奥にあるキノコを採りに行くこと。夕飯を楽しみにしている客が、今日も帰ってくるからだ。