あらすじ
愛知県三河湾に浮かぶ篠島。
漁師の息子として育った、生粋のドラゴンズファン――石尾剛賢(いしお・たけまさ)。
彼の武器は、自ら編み出した常識外れの“脱力打法”と、ここ一番で発揮する無類の勝負強さだった。
幼馴染の小林啓一とともに知多半島の武豊水産高校へ進学した剛賢は、そこで個性豊かな仲間たちと出会う。
決して強豪とは呼べなかった野球部。
しかし、剛賢たちは数々の挫折や衝突を乗り越えながら、やがて愛知の強豪校と互角に渡り合うまでに成長していく。
そして迎えた運命の一戦。
誰もが注目するスター選手たちの陰で、一人のスカウトだけが剛賢の異質な才能に目を留めていた。
念願だった中日ドラゴンズへの入団。
だが、プロの世界で待っていたのは栄光ではなかった。
「そんな打ち方では、プロでは通用しない」
自分だけの打撃フォームを否定され、改造を迫られ、結果を失い、自信さえ失っていく剛賢。
それでも、彼を信じる人々との出会い、仲間や家族の支え、そして篠島の潮風が、何度でも彼を立ち上がらせていく。
これは、一人の無名の野球少年がプロの世界へ挑む物語であると同時に、仲間、家族、ライバル、指導者たちとの出会いを通して成長していく青春群像劇です。
果たして石尾剛賢は、自分だけの野球を取り戻し、憧れ続けた“蒼き竜”の一員として咆哮することができるのか――。
※本作はフィクションです。作中に登場する実在の球団・団体・人物(故人を含む)の名称等は、物語上の演出として使用しており、実在の人物・団体とは関係ありません。