あらすじ
王国騎士だった俺は、魔族に襲われた聖女を庇い、その身に強力な呪いを受けた。
呪いによって魔力はまともに扱えなくなり、身体能力も全盛期には遠く及ばない。
さらに「魔族の呪いを宿した危険人物」として騎士団を追われ、王都からも遠く離れた辺境の村へ追放された。
それでも、俺は剣を捨てなかった。
朝になれば剣を振り、村人の畑仕事を手伝い、時々現れる魔物を追い払う。
騎士だった頃ほど強くはないが、案外悪くない生活だった。
そんな暮らしを数年続けたある日。
王国最高位の聖女となった幼馴染が、突然村へやってきた。
「ここを聖地にします」
「……なんで?」
どうやら彼女は、俺が自分を庇ったせいで人生を失ったと思い続けているらしい。
俺としては自分で選んだことなので、今さら恨んでもいない。
だから、
「別に気にするなよ。俺、今の生活も結構好きだぞ」
そう伝えたのだが――なぜか泣きそうな顔をされた。
しかも、それだけでは終わらなかった。
かつて俺の部下だった少女は異例の出世を果たして聖騎士となり、
「今度こそ私が隊長を守ります」
と大量の騎士を引き連れて迎えに来る。
さらに、俺に呪いをかけた張本人である魔族の少女まで現れ、
「お前……まだその呪いを受けたままなのか?」
と青ざめ始めた。
いや、みんな大げさじゃないか?
俺はただ、今日も剣を振りたいだけなのだが。
主人公だけが過去を引きずっていない、元騎士と三人の少女による、少し重たくてだいぶ騒がしい勘違いファンタジーラブコメ。