あらすじ
地上を追われ、無機質な地下ドームシェルターで生き延びる人類。
15歳の少年・九重空(ソラ)は、現実世界では病床のカプセルの中から一歩も出られない過酷な日常を送っていた。そんな彼が入学したのは、15歳から18歳までの子供たちだけに用意された広域仮想学園都市『葦原(アシハラ)』。
そこは完璧な青空と大自然が広がり、誰もが健常な身体で過ごせる「夢のユートピア」。しかしソラは、その作られた世界を「あまりにも精密に作られたゴミ箱」と冷めた視線で見つめていた。ある日、ソラの前に圧倒的な運動神経を持つギャル風の美少女・立花律花(リッカ)が現れる。彼女の裏の顔は、葦原の管理システムにハッキングして、データを改ざんすることができる危険な学生ハッカーだった。
「ねえ、ここのルールなんて気にせず、ヤバいことして青春を満喫しない?」
ルールを逸脱する『共犯関係』を結んだふたりは、純粋に本物の自然を夢見るツムギを巻き込み、学園のシステムに挑んでいく。
だが、彼らが禁忌の領域の果てに辿り着いたとき、大人たちが隠していた「世界と自分たちの残酷な真実」が露わになる――。動かない肉体と、終わりゆく世界。
絶望の淵で出会ったふたりが、タイムリミットのなかで本当の『生の輝き』を掴み取る、切なくも鮮烈な近未来青春SFサスペンス!
【主な登場人物】
九重 空(ソラ):15歳。現実では病床から動けない少年。冷めた現実主義者だが、鋭い観察眼と分析力を持つ。
立花 律花(リッカ):15歳。金髪褐色肌のハッカーギャル。感情に素直で、スリルと反逆を楽しむ。
ツムギ:15歳。無垢で純粋な少年。本物の大自然を見ることに強い憧れを抱いている。
御門先生: ソラたちのクラスの担任教師。一見適当で放任主義だが、全てを見守る立場。