あらすじ

43歳。仕事はサルサの講師やイベント運営。 教員の妻に比べれば時間の融通が利く僕は、3歳の息子・蓮の送り迎えや食事を担当することも多い。 蓮には、卵・小麦・牛乳の食物アレルギーがある。 だから僕は、いつも考えていた。 「この子に、何を食わせていいのか」 ある朝、保育園へ向かう途中で起きた事故。 次に目を覚ますと、僕と蓮は見知らぬ草原にいた。 空には二つの月。そして手元には、事故の直前まで蓮が食べていた焼きおにぎりが一つ。 剣もない。 魔法も使えない。 特別な能力も、たぶんない。 でも、そんなことより重大な問題があった。 この世界、蓮が安心して食べられるものがない。 米を見つけても安心できない。 肉があっても安心できない。 魚だって、そのまま食べられるとは限らない。 しかもこの世界では、麦・卵・乳は単なる食材ではないらしい。 これは、勇者でも賢者でもない普通の父親が、3歳の息子に今日のご飯を食べさせるために、異世界の「当たり前」と戦っていく物語。 そしていつか―― テレビを見ながら「おいしそう」と言ったあの子に、 本当に「おいしい」と言えるものを食べさせるための物語。

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カクヨム
カクヨム2026/09/20
  • 現在の作品この異世界、アレルギー対応してません。