あらすじ

十八の春、レインは女神から授かった"才能"を見て、静かに絶望した。スキルは、たったひとつ。【あいさつ】 ── 相手に合わせて、適切に挨拶ができる。剣は振れない、魔法も唱えられない、料理も壊滅的、方向音痴、戦闘では真っ先に倒れる。ギルドのステータスはすべて最低値。誰の目から見ても、紛れもない無能だった。ところが——。初対面の相手に「どうぞよろしく」と笑顔で頭を下げただけで、相手はなぜか感極まって跪いた。「このお方は、我らの心を見透しておられる……!」レイン本人は毎回こう思っている。——え、なんで? 俺、ただ挨拶しただけなんだけど。相棒のエステルは、唯一「こいつは本当に無能だ」と知る人物。だが彼女が正体を暴こうと動くたび、その行動自体が「賢者の深謀」として解釈され、レインの評価はさらに上がっていく。無能が、無能のまま、勝手に英雄にされていく。これは、勘違いと偶然だけが積み上がった、世界一おめでたい成り上がり譚である。

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カクヨム
カクヨム2026/09/20
  • 現在の作品『スキルは【あいさつ】だけ。なのに大陸中から「賢者」と呼ばれています 〜本当に無能なので、全部ただの偶然です〜』