あらすじ

目が覚めたら、知らない部屋だった。 石造り。 薄暗い。 寒い。 なんか臭い。 そして知らない女の人が、私の顔を見て言った。 「アリエノール様、お目覚めですか?」 ……誰? どうやら私は、異世界の悪役令嬢に転生したらしい。 そう思った。 だが、待てど暮らせど魔法は出ない。 ステータス画面も出ない。 攻略対象らしきイケメンもいない。 その代わりに出てきたのは、 南フランス。 アキテーヌ公国。 フランス王太子。 十字軍。 …………これ異世界じゃなくない? しかも私は、どうやら実在した「アリエノール・ダキテーヌ」という女性らしい。 知らん。 世界史なんて、中学時代の最高点8点だ。 フランス王太子との結婚を告げられても、 「ルイ? どのルイ?」 未来の知識で領地を豊かにしようとしても、 「水車って、どうやって作るんだっけ?」 知っている単語はあっても、作り方なんて知らない。 未来の文明を知っていたんじゃない。 ただ、それを使って暮らしていただけだった。 仕方がない。 とりあえず、祖父と父が守ってきたアキテーヌだけは、なんとか守ろう。 そう思って、その時できることを選び続けていたら――どうやら私は、想像以上にとんでもない人生へ足を踏み入れていたらしい。 ちょっと待って。 私、何か変な歴史踏んでない? 世界史8点の女が、ろくに歴史も知らないまま十二世紀を生き抜く。 歴史を変えるつもりはない。 そしてたぶん、変えられない。 これは、アリエノール・ダキテーヌという女の、 かなり長くて、かなり面倒くさい人生の話。

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カクヨム
カクヨム2026/09/20
  • 現在の作品『世界史8点の私に、アリエノール・ダキテーヌは荷が重い』 ~未来の夫も息子も、ろくなことをしないらしい~