あらすじ
自己進化する敵性AIとの戦争によって、人類は地球の広大な領域を失った。
生き残った人々は巨大居住圏「カナン」と軍事中枢「シオン」を築き、その外側に広がる敵性圏と戦い続けている。
人類がAIに対抗するために生み出した切り札──それが、少女型戦闘生命体「LILY」だった。
東京シオン所属の特務官クロウは、新たな担当LILY──LILY-99「ハクア」を託される。
白銀の髪と淡い赤の瞳を持つ彼女は、明るく無邪気で、まだ本当の戦場を知らない。
クロウの任務は、ハクアを守り、戦わせること。
そして、「戻れなくなった時」には──彼女を殺すこと。
LILYは、戦うほど敵に近づいていく。
身体に刻まれた《10》は、戦うたび《0》へ近づいていく。
《0》の先に待つのは、人類の敵《黒百合》への変貌。
かつて担当していたLILYを救えなかったクロウ。
普通の少女のように笑いながら、兵器として戦場へ向かうハクア。
そして二人とともに駆ける、巨大鉄騎「ア號」「ウン號」。
人類とAIの戦争、その最前線で。
これは、兵器として生まれた少女と、彼女を守る男が、最後まで「人間であること」を選ぼうとする物語。