あらすじ
ある日、クラス全員が突然、謎の声によって異世界へと転生させられてしまう。
異世界で与えられたのは、一人につき一つの特殊能力。
《神域支配》《無限魔力》《天帝の剣》《万物創造》《絶対防御》《時空間操作》――。
誰もが強力な能力を選んでいく中、最後まで残っていたのは、誰も選ばなかった地味な能力《試練》。
「試練を受けることができる」
それだけの説明しかない能力を、蓮は余り物だからという理由で選択する。
しかし、異世界へ転生した直後。
蓮たちは最初の試練として、神話に登場する魔獣――ケルベロスの討伐を命じられる。
クラス全員で力を合わせ、なんとかケルベロスを討伐した蓮。
その瞬間、《試練》の報酬として、誰も選ばなかった能力をすべて獲得する。
《収納》《調理》《言語理解》《地図》《鑑定》――。
最初は「便利な能力が増えただけ」と思っていた。
だが。
次々と発生する《試練》を乗り越えるたび、蓮の能力は増え、強くなっていく。
そして、この世界にはケルベロスだけではなく――
神々。
魔王。
英雄。
そして、世界そのものに関わる神話級の存在が実在していることを知る。
一方、クラスの中でも圧倒的な力を持つ天乃夢は、《神域支配》によって異世界でも圧倒的な存在へと成長していく。
そんな中、蓮だけは強大な能力を持つ仲間たちの陰に隠れ、いつまでも「余り物の能力を選んだ奴」と思われていた。
それでも蓮は、一つ一つの《試練》から逃げなかった。
仲間と協力し。
時には失敗し。
自分より遥かに強い存在にも立ち向かい。
何度も試練を乗り越えていく。
やがて蓮は気づく。
自分が最初に選んだ《試練》は――
ただ試練を受けるだけの能力ではなかった。
なぜ蓮に《試練》が与えられたのか。
なぜ誰にも選ばれなかったのか。
なぜ、この世界には神話の存在が実在するのか。
そして、蓮に試練を与え続けている「何者か」の正体とは。
すべての謎が繋がったとき。
黒瀬蓮は、クラスの中で最も弱い能力を持っていた少年から――
世界の神々さえも認める存在へと成長していく。
誰にも選ばれなかった《試練》を手にした少年が、
数え切れない試練を乗り越え、自らの力で神に認められるまでの物語。