あらすじ

誰もが、自分の聞きたい言葉だけを聞いている。その声を裏で削り、持ち上げているのは、僕だ。  没入する仮想空間、Vシステム。人々はそこで思想を思うがまま吐き出し、現実では思想を口にしない。柱川修二はその空間の「思想調整官」――議論が決して噛み合わないよう、ユーザーの声色を数値でいじる技術者だ。共産主義者の言葉は気弱に、リバタリアンの反論は焦ったように変換され、双方が心の底から溜飲を下げていく。修二はその光景を、自分で磨き上げた地獄と呼んでいる。

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カクヨム
カクヨム2026/09/20
  • 現在の作品SNSで思想を調整するエンジニア