あらすじ

「その老犬を置いて嫁げ」 連れてきてもいいという約束は、婚礼を前に撤回された。 犬を手放して愛情を示せと迫る婚約者に、ベアーテが返したのは――結婚そのもののお断り。 十四歳の愛犬と歩く帰り道、声をかけてくれたフロレンツ伯爵は、慰めの言葉がうまくない。 けれど、彼女が鼻をかむ間は川を見ていてくれるし、犬が立ち上がるまで待ってくれる。 二人で話し始めると、真面目な横顔から思いがけない言葉がこぼれてくる。 もっと聞きたい。笑わせたい。もう少し、一緒にいたい。 散歩は終わり、犬も眠った。 それでも帰ろうとしない伯爵と、帰ってほしくなくなった令嬢の、少し不器用な恋の話。

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カクヨム
カクヨム2026/09/20
  • 現在の作品「その老犬を置いて嫁げ」と言われたので、婚約を置いてきました――伯爵様、散歩はもう終わりましたよ?