あらすじ
ある日、小学校教師のカナエは、ふとペンギンを見ていないことに気づいた。
週末、池袋の水族館を訪れてみる。
しかし、以前そこにいたはずのペンギンはいない。
飼育員に尋ねても、そんな生き物は知らないという。
帰宅したカナエはインターネットで検索する。
だが、どれだけ探しても、ペンギンの姿はどこにも見つからなかった。
それでもカナエは、ペンギンの姿を覚えている。
自分の記憶だけを頼りに、一羽のコウテイペンギンを描いた。
そして一週間後。
カナエの前に、ペンギンを知るという女が現れる。
彼女は言った。
――それを追うのは、危険です。
これは、世界からペンギンが消えていく話。
そして、あるものの存在が、人々の記憶から消えていく話。